今週は信徒執筆です

「健康」

原田 孝雄      

 ご存知の方も多いと思いますが、私は2〜3年程前にバセドウ病と言う病気になってしまいました。休んでも疲れが取れない、立ちくらみや指先が震えて字が書けない、数ヶ月の間に13kgも体重が減り(この点だけは嬉しかったのですが・・?)、異常な自分の体に大きな戸惑いを覚えました。医者からは、病因はストレスによるものかもしれない事、人によっては直らず、薬の服用をずっと続けなければならない可能性があることや、甲状腺切除の手術が必要かもしれない等聞かされての治療でした。これまで病気と言えば風邪かお腹をこわすこと位しか経験の無い私ですが、治るのかどうか不安の中で薬の服用を続けてきました。皆様のお祈りのおかげもあり、先日完治の診断が出ました。数ヵ月後に改めて検査を行う必要はあるようですが、薬の服用を止めてから3ヶ月が経ちましたが、経過は良好のようです。もっとも、減った体重ももうすっかり元通り(少々がっかり)になってしまい、見た目にも体の状況は明らかです。医者からは「普通この病気にかかった人は体重が減り、やせこけてしまう人が多いけれど、原田さんみたいな人がごくまれに居るんですよねー」と言わしめるほど元気になりました。皆様のお祈り、本当に有難うございました。感謝しております。

 さて、病気になり本当に健康が大事であることを痛感しましたが、聖書には「健康」と言う言葉がどのように取り上げられているのか調べてみました。英語で「HEALTH」ですが、数十年ぶりに開いてみたコンコルダンスにはこの「HEALTH」と言う言葉は7種類の意味合いで使われていると記されていました。意味が良く分からない部分もありますが、以下のような意味合いで使用されているようです。

1.永続的な(健康)意味合い 2.信頼、支持、奨励
3.直す(傷、病気を)    4.和らげる、軽くする、いやす(悲しみ、苦痛を)
5.無事、平穏、完全     6.健全、安定
7.健康

 初期のイスラエルでは病気は人と神との霊的な関係が破れた印でもあったようで、健康であるということは神様との良い関係が保たれている現われと言う事が出来、生活上とても大事な要素であったようです。新約の時代になると医療技術、特に内科と外科の技術は高い水準に達していた様子です。しかし、聖書の中にはイエス様の癒しの奇跡との対比のためか、医者について余り良く書かれている記載はありません。マルコの福音書5:26には12年の間出血の止まらない女性が多くの医者にひどく苦しめられた記載等があります。

 現代の私たちが「健康」と言う言葉を口にする時、どうしても運動するとか、ダイエットする等、スポーツジムに通って汗を流す姿を連想してしまうのは私だけでしょうか。どうしても体の健康だけが注目されてしまいがちですが、聖書の中では精神的な健康、信仰的な健康にも注目しています。医療技術の発達した現代に住む私たちですが、体の健康だけでなく、霊的な健康、つまり神様との霊的な関係が神様からの一方通行ではなく、私達が応答できる状態を保っていくことが出来るようにと願ってやみません。ストレスだらけの毎日ですが(それでも痩せないという言葉も近くで聞こえますが)、神様に信頼し、ゆだねて、日々歩んで行きたいと願っている今日この頃です。

在主

(2007年03月11日 週報より)
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